司法書士のお仕事~個人のお客様編①~
「司法書士って何してるの?・・何か法律関係だよね?」っていうご質問をよく受けます。
司法書士は大まかに言えば、法務局、裁判所や検察庁という役所に関する手続きをサポートするお仕事をしています(司法書士の概括的な内容は、司法書士法人エントラストの業務内容に記載しています)。
これだけだと、あまりピンとこないと思いますので、数回に分けて、縁さん(仮名)の人生に沿って、司法書士がどんなお仕事をしているかご紹介します(^-^ )
1 マイホーム購入の登記手続きのサポート
縁さんは、不動産屋さんで気に入った物件を見つけ、マイホームとして購入することにしました。不動産売買契約を締結し、売主に売買代金を支払ったので、不動産を自分の名義にしてもらいます。不動産を自己名義にするためにはどういう手続きをするのでしょう?
日本では、不動産の権利の変化に関する情報を法務局に備え付けている不動産登記簿に記載して公示しています。
中古住宅を購入すると、売主から買主へその不動産の名義を変更(所有権移転登記)することになります。建物を新築した場合は、所有者の権利を公示するために所有権保存の登記手続きを行います。また、住宅ローンを借り入れた場合は金融機関が自宅を担保に取るため、抵当権設定の登記手続きを行います。
これらの不動産の名義変更手続きは法務局に対して行いますが、その代行手続きを司法書士が行います。また、不動産売買の代金決済においては、司法書士が立会い、売主・買主の本人確認や名義変更に必要な書類を確認し、取引の安全を守っています。
2 裁判所の手続きのサポート
縁さんは、1年ほど前に友人の山田さんに50万円を貸して欲しいと懇願され、やむなく貸しました。しかし、10万円を返済してもらって以来、残りの40万円を返してもらっていません。お金を返してもらう何かいい方法はないでしょうか?
例えば、友人に貸したお金が返ってこない等、当事者間での話し合いで争いを解決できない場合は裁判所の手続きを利用することが考えられます。裁判所の手続きには、裁判所に間に入ってもらって話し合いを進める「調停」や、裁判所に自分の言い分を認めてもらい判決を取得するための「訴訟」等があります。
司法書士は、裁判所の書類を作成することによって裁判手続きをサポートをします。また、請求したい金額が140万円以下であれば司法書士が代理人として、当事者の代わりに裁判所の手続きを行います(簡裁訴訟代理等関係業務を行うのに必要な能力を有すると法務大臣が認定した司法書士に限ります)。
もし、調停や判決を取得後、山田さんがやはり支払いを拒んでいる場合は、お給料や預金等山田さんの財産から強制的に回収する強制執行手続きも裁判所に申立てを行ってすることができます。
司法書士 廣濱 翔
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